籠のなかの小鳥は
第一章/四彩の迎え
————くる!!



小鳥は、はっと顔を上げる。

けげんな表情でこちらを見る、古典教師と視線が合った。
クラスメイトもちらちらと、こちらに目を向ける。


「・・・籠森(かごもり)さん?」



———来るっ!


彼らが来るのだ。誰に教えられるでもなく、小鳥はそれを知った。

彼らがここへ、やって来る。自分のもとへ。

小鳥の内で、枢(くるる)がわななく。
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