籠のなかの小鳥は
彼らが下りてきた、ぽかりと空いたその穴を抜け、そのさきへ———


「ッ・・!」

まばゆい光に目をつぶるが、まぶたを刺し貫かれ、脳裏まで灼かれるような衝撃に襲われる。


蘇芳にしがみついて、小鳥の意識は光の中に溶けた。
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