ラブゲーム
同期会
10月の第3水曜日。その日は月例の同期の飲み会がある日だ。
ある大手の新聞社なのだが、同期会と言っても会社全体の大げさなものではなく、誰が言い出したのかは知らないが、総務、出版、広告だけのこじんまりとした会で、俺を含めてメンバーは9名。入社して、はや3年半が経っていた。
幹事は順番で、今夜の幹事は俺だった。俺が決めた会場は、会社からすぐ近くにあるイタリア料理の店。過去にも何度か来た店だが、近いし値段が手ごろだし、何より俺はイタリアンが好きだから迷わずこの店に決めたのだ。
今夜の出席者は7名で、2名は欠席。予約した窓側の長いテーブルに、俺達は思い思いに座った。ただし俺は幹事だから一番手前に座り、隣はなぜかいつもなのだが、俺と同じ出版の上原朋美が座り、俺の正面には総務の速水俊介が座った。
黒縁の眼鏡を掛けた速水は、いかにも真面目なサラリーマンって感じで、はっきり言えば俺が苦手とするタイプのため、殆ど話した事はないと思う。
ある大手の新聞社なのだが、同期会と言っても会社全体の大げさなものではなく、誰が言い出したのかは知らないが、総務、出版、広告だけのこじんまりとした会で、俺を含めてメンバーは9名。入社して、はや3年半が経っていた。
幹事は順番で、今夜の幹事は俺だった。俺が決めた会場は、会社からすぐ近くにあるイタリア料理の店。過去にも何度か来た店だが、近いし値段が手ごろだし、何より俺はイタリアンが好きだから迷わずこの店に決めたのだ。
今夜の出席者は7名で、2名は欠席。予約した窓側の長いテーブルに、俺達は思い思いに座った。ただし俺は幹事だから一番手前に座り、隣はなぜかいつもなのだが、俺と同じ出版の上原朋美が座り、俺の正面には総務の速水俊介が座った。
黒縁の眼鏡を掛けた速水は、いかにも真面目なサラリーマンって感じで、はっきり言えば俺が苦手とするタイプのため、殆ど話した事はないと思う。
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