ラブゲーム
桜井ふゆみは、向かいの席の一番奥に座っていた。俺たちの視線を受けても、背筋をピンと伸ばし、真っ直ぐ前を向いている。しかも無表情。俺にはそう見えた。
彼女は速水の話を聞いていなかったのか。あるいは、下らなすぎて怒ってるとか?
たぶん、後者だろうと思う。
「桜井さん、いいですか?」
と速水は聞いたが、いいわけないだろ?
それどころか、桜井女史に怒られるぞ。速水のやつ、しくじったな。
そう思ってたんだけど……
「いいですよ。どうせ結果は見えてますから」
と女速水は言い、速水を見て、俺を見た。黒縁の眼鏡をキラリと光らせて。
俺は一瞬怖いと思い、次に意外な展開に戸惑い、そして……ムカついた。
速水が言ったように、自分がモテモテだなんて思ってないが、生まれてこの方、女子からこんな扱いを受けた事はないと思う。
俺としては非常に珍しい事だが、闘争心みたいなものが、胸の中で炎のようにメラメラと、燃え上がっていった。
彼女は速水の話を聞いていなかったのか。あるいは、下らなすぎて怒ってるとか?
たぶん、後者だろうと思う。
「桜井さん、いいですか?」
と速水は聞いたが、いいわけないだろ?
それどころか、桜井女史に怒られるぞ。速水のやつ、しくじったな。
そう思ってたんだけど……
「いいですよ。どうせ結果は見えてますから」
と女速水は言い、速水を見て、俺を見た。黒縁の眼鏡をキラリと光らせて。
俺は一瞬怖いと思い、次に意外な展開に戸惑い、そして……ムカついた。
速水が言ったように、自分がモテモテだなんて思ってないが、生まれてこの方、女子からこんな扱いを受けた事はないと思う。
俺としては非常に珍しい事だが、闘争心みたいなものが、胸の中で炎のようにメラメラと、燃え上がっていった。