好きでいてもいいですか?
「じゃあさ、翔。これだけは教えて?」
私は翔の方を見て、言った。
「・・・・・・ん?」
翔が私の方を見て返事をした。
もちろん、そうなると今はふたりが見つめ合っている状況で・・・・・・。
繋いだ手の温もりと、翔からの視線に胸がキュウウと締め付けられる感じがした。
「翔、最初に紗奈ちゃんのところへ行ったでしょ?だけどその後、私のとこに来てくれたのはなんで・・・・・・?」
そんなことの理由なんかいっぱいある。
たまたま、紗奈ちゃんにはなくて私には何かがあったのかもしれない。
それとも、理由なんか初めからなかったのかもしれない。