好きでいてもいいですか?
「……翔、リレーの準備とかあるよね?私、そろそろ行くね」
名残惜しかったけど、私は繋がれている手をそっとほどいて、立ち上がった。
その時かすかに聞こえた声。
ボソッと聞こえただけだから聞き間違いなのかもしれない。
だけど、聞こえた。
「……お前だから」
そんなこと言われたら期待しちゃう。
翔が私のこと好きなんじゃないかって。
答えを聞くのは怖い。
だけど、もう聞かずにはいられないよ……。
「翔は私のこと……どう思ってる、の?」