好きでいてもいいですか?
「さっき翔、私に聞いたよね?“俺のことどう思ってんの?”って」
何を言い出すんだろうと好奇の目を向けられるけど気にしない。
だって、他のクラスの走者がどんどん翔に近づいてきているから。
「私ね、翔のこと……」
そこまで言って、私は大きく息を吸った。
そして、心の中でいつも思っていることを、言葉にした。
「翔のことが好きなのっ!ずっとずっと翔のことだけを見てきた。翔に私だけを見てほしかった。翔が私のことを好きじゃなくても私は……あの頃の気持ちと何一つ変わってないよ。翔が……好き」
言った瞬間、周りからは冷やかしの声、私を見ては睨む子、いろいろだった。
だけど、私は言ったことを後悔してない。