好きでいてもいいですか?


「……萌愛」


だけど私を呼ぶ翔の声はすごく不機嫌なものだった。


翔、機嫌悪い……?


「翔、お昼ご飯たべよ?」


私は翔が来たから、悠真くんにはそのノートを今日一日貸すことにして、翔と空き教室に行くことにした。


今の季節、中庭も屋上も寒いし、みんながいる教室で食べるのも嫌だったから、私たちは空き教室で食べることにしている。


空き教室まで、翔と手を繋ぎながら歩く。


そうだ。今、私から誘っちゃおうかな。


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