好きでいてもいいですか?


悠真くんが貸してくれたのは紛れもなく長袖で。

今は夏。


暑いに決まってる。



「萌愛ちゃんバカだなー。暑いならこうすればいいのに」


悠真くんはそう言うと私に近づいてきた。


私の目の前まで来て、思わずドキッとする。


そして、なんのためらいもなくジャージの袖をつかんで、まくった。


びっくりした。


悠真くんと話すことはたくさんあったけど、こうして触れたりすることはほんとになかったから。


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