普通なお嬢様の極秘恋愛
「お嬢様、お帰りなさいませ!
ご友人の方々、いらっしゃいませ!」

門から玄関まで、お手伝いさんたちが並んでお出迎えをしてくれた。

「ありがとうございます、皆さん」

わたしはいつものようにお礼を言いながら門をくぐり、そのあとを3人が着いて来た。

「お帰り、凛!
お友達とお泊まり会なんですって?」

玄関についたところで、お母さんが笑顔で出迎えてくれた。
あ、今日はきっとお父様、いないんだ。
のびのびと楽しそうな笑顔で、わたしはそう感じた。

「うん、お母さん。
急だったけど、いいよね?」

「ええ、勿論!
こんばんは、皆さん!」

お父様がいないなら、お母さんに敬語を使うことも、お母様と呼ばないといけないこともない。
わたしが気さくに話しかけると、お母さんは嬉しそうに笑った。
< 145 / 428 >

この作品をシェア

pagetop