普通なお嬢様の極秘恋愛
「そうだったんだ、辛かったね、凛ちゃん」

「知らなかったよ、ゴメン」

由美ちゃんと加奈子ちゃんは、わたしに優しく声をかけてくれた。

「へぇ。金持ちだからっていいことばかりじゃねぇんだな」

安達君は、意外だ、と呟いた。

「今の佐藤さんのお話を聞かれて、分かったと思うのですが……。

皆さん、僕がお嬢様のボディーガードであることは、黙っておいて貰えませんか?」

お願いします、と真剣な瞳を向ける翔護に、みんな、頷いてくれた。

「うん、分かった」

「大丈夫だよ、凛ちゃん、森下君!」

「お前に頼まれたからじゃねぇぞ。
凛のためだからな」

「あ、ありがとう、みんな!」
< 175 / 428 >

この作品をシェア

pagetop