普通なお嬢様の極秘恋愛
翔護に両親はいなくて、孤児院にいた。

お父様がそんな翔護を引き取って、わたしのボディーガードとして鍛えさせたんだ。

「あ、えっと……」

わたしが何て言おうかと声を上げたとき、翔護が口を開いた。

「旦那様に雇われたから。
それだけです」

「だから、なんで雇われたんだっての!」

あっさりとした翔護の答えに、苛立ったように安達君は質問を続けた。
ため息をつきながら、翔護は言葉を発した。

「都合が良かったのではないですか?
僕は孤児院育ちなので、引き取れば使い方が自由ですからね。

両親も親戚もいないので、誰に文句を言われることもなく、使うことが出来る」

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