普通なお嬢様の極秘恋愛
「私は、むしろ良かったと思っているのです。
あのまま孤児院にいたのなら、高校に進むことすらままならなかったでしょう。

旦那様が拾ってくださったお陰で、私は高校にも進学でき、一般常識も勉学も体術も学ぶことができ、毎日充実した日々をお嬢様と送ることができているのです。

確かに最初こそ、突然、娘に仕えるために学べ! と言われたときは驚きましたが。
結果オーライってやつですよ。

お嬢様のお陰で、私はここに存在することが出来るのです。
なので、お嬢様が謝ることなどひとつも御座いません」

お嬢様の存在こそが、私を助けて下さっているのです。
翔護は言って、笑顔を浮かべた。

わたしの大好きな、優しい笑顔。


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