普通なお嬢様の極秘恋愛
「佐藤さんが明日は遊園地って、提案しなかった?」

「してた。え、あれも翔護が?」

「そう。人が沢山いる遊園地なら、凛とデートしてもバレないかなって」

くすくすと笑顔を浮かべる翔護。
わたしとのデートのために、考えてくれたんだ! 嬉しい!

「どうやって出てきたの? 田中さんに怒られなかった?」

「勿論、こっそりだよ?
俺、今部屋で寝込んでることになってる。

あ、あと中堂さんには本当のこと言って、協力してもらってる」

「本当の、こと……?」

わたしは一気に不安な気持ちになった。

もしかして、付き合ってるってことだとしたら……。
いくら優しい中堂さんだとしても、お父様に何か聞かれたら、言わざるを得ないかも知れない。
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