普通なお嬢様の極秘恋愛
ショーウインドーに映るわたし達は、ボディーガードとお嬢様なんかじゃない。
ただのクラスメイトでもない。

普通に遊園地デートを楽しむ恋人同士に見えた。

誰の目も気にしないで、翔護とデート出来る日が来るなんて……!

わたしは嬉しさで泣き出しそうになる気持ちを抑えて、翔護の腕に自分の腕を絡めた。

「翔護、大好きっ!」

「……!
俺も。凛が大好きだよ」

一瞬驚いたように目を見開いて、それからふんわりと笑顔を浮かべる翔護。
翔護の笑顔と返事にわたしは益々嬉しくなった。

「ね、手を繋いで歩こうね?
離しちゃいやだよ?」

「凛、手を繋ぐ前に腕をくんでるでしょ?」

わたし達は笑いながら歩いた。
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