普通なお嬢様の極秘恋愛
未だ心配そうな由美ちゃんと、口喧嘩を始める仲良しコンビ。
その後ろには、にこにこしている花歩ちゃん。

「凛ちゃん、初めてのデート、どうだった?」

近づいてきたかと思ったら、こっそり耳元で小さく問う花歩ちゃん。

わたしは頬が熱くなった。

「あ、う、うん……!」

今すぐ話したいけれど、そうもいかなくて。
わたしは後でね、と赤い顔で花歩ちゃんに呟いた。

帰りの車でまず由美ちゃんを送って、そのあと加奈子ちゃんを送った。

花歩ちゃんはもう一泊する予定で、安達君はこの週末、わたしのボディーガーとして、一緒にお屋敷に帰る。

「佐藤は帰らないのか?」

「帰って欲しいの?」
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