普通なお嬢様の極秘恋愛
あの日翔護が抜け出したこと、それにひっそりと戻ったことははお屋敷の人達には一切バレていなかった。

中堂さんが、田中さんやお父様に何を言うこともなかったみたいだった。

由美ちゃん達や安達君も、約束通り、翔護がわたしのボディーガードだって誰にも言っていないようだ。

なんの問題もなく、以前と変わらず、翔護はわたしを毎日隣で見守ってくれている。

わたしは周囲の人々に恵まれたんだなって、毎日感謝している。

みんなのお陰で、ジメジメもやもやと考えることも少なくなってきている。

それでも考えて沈みそうなときは、

「いつだって、凛を想ってるよ」
「悩んだって仕方ないよ!」

あの日の翔護と花歩ちゃんの言葉を思い出して前向きになるように努力している。

< 217 / 428 >

この作品をシェア

pagetop