普通なお嬢様の極秘恋愛
それから。
お父様は忙しいのか、なかなか家には帰って来てはいない。

前はお父さんが大好きだったけど、今のお父様は怖くて嫌い。
同じ人物だとは思えない程の豹変ぶり。
わたしはあんな大人にはなりたくない、って思う。
お金で、優しさと思いやりをを失ってしまったお父様なんて、大嫌い……。

いなくてせいせいする……。
って、嫌な娘だよね……。
でも、だって、そうなんだもん……。

お父様にイチイチ文句を言われない今のうちに、楽しもう。
ほっとしてわたしは羽を伸ばしつつ、翔護と色んなことを話した。

お互いの趣味とか、得意な科目とか。
一緒に勉強したり、高校入学の準備をしたりしながら、わたし達は仲良くなった。
距離を、どんどん縮めていった。
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