普通なお嬢様の極秘恋愛
「そうだ、凛、
明日の佐藤さんたちとの約束は、どうする?」

「う、うん……。行こうかな?

周囲には疑われないように普通に家を出て、それからみんなと別れた後に家出しよう?
もしかしてみんなと遊べるのも、最後かも知れないし……」

言いながら、わたしは翔護にしがみついた。

「ごめんね、翔護」

「何を謝るの、凛。
俺は凛といれれば、それで良いんだから」

むしろのびのび出来て良いかもね。
今までが窮屈だったから。

翔護はなんでもないように笑う。

「明日に備えて今日はもう寝よう、凛。
お休み……」

翔護はわたしにキスを一つ落として、部屋をそっと出て行った。
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