普通なお嬢様の極秘恋愛
明日、わたしは荷物を最低限にまとめて、書置きを残してこの家を出る。
友達と遊んで、それからそのまま帰らない。

本当はスゴくドキドキしてる……。

だけど、だけど平気!
翔護がいてくれるから。

お父様と、それにお母さんにも初めての反発。

趣味じゃない、お姫様のような装飾の、大きなベッドの中で翔護を思い浮かべる。

彼は今頃、明日に備えて支度をしているんだろう。

わたしの人生に、大きくかかわらせてしまって申し訳ない気持ちもありつつ、大好きな翔護がいてくれて嬉しくて、安堵の気持ちもある。

「翔護、ありがとう……。
明日から周囲の目を気にすることなく、ずっと一緒だからね……」

そっと一言呟いて、わたしは眠りについた。
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