普通なお嬢様の極秘恋愛
小石につまずいたわたしは、翔護に助けられた。

あのまま転んでいたら膝をすりむいていたと思う。
つまずいた瞬間腕を掴まれて抱き寄せられて、わたしは頬を染めた。

「大丈夫ですか?」

「あ、ありがとう、翔護……」

「いえ。気をつけてくださいね」

抱き寄せられた状態からそっと離されながら、熱くなった頬を仰ぐ。

安達君は面白くなさそうにこちらをじとりと見ていた。

「おい森下、凛に触ってんじゃねぇぞ?」

「では、あのまま転んでいて良かったとでも言うのですか?」

「……っちっ……」

「はいはい2人とも、折角遊びに来たんだから。
早速ケンカとかやめてよね」

「本当だよ~。
凛ちゃんに怪我がなくて良かったって、素直に喜べないの?
安達君ってば」

由美ちゃんと加奈子ちゃんが、いつも通りからからと笑う。
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