普通なお嬢様の極秘恋愛
まぁ、そんなこと今言ってても仕方ない、と、目の前の二人は気持ちをあっさり切り替えて違うことを話し始めた。

2人ともお転婆なとこもそうだけど、こんなところも相変わらずだ。

「それはそうとお前たち、部屋は一つで良いな?
離れの隅に、空き部屋が一つあったはずじゃ。
だったよな、ゆり」

「ああ、空いてたわね。

他の部屋に比べたらこじんまりとした二人部屋でね、すっごいのびのびできるって感じでもないから、旅行に来たお客様にはあんまり人気がない部屋なんだけれど……。

そこで良いなら全然使って?」

「え、おばぁちゃん……?
や、けど……」

部屋を使って良いって言われて嬉しくなったけれど、一緒の部屋って……!

真っ赤になったわたしと翔護を、目の前の2人は微笑んで見つめていた。

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