普通なお嬢様の極秘恋愛
「あ、ありがとう、2人とも……」

恥ずかしさで、わたしは一言お礼を言うのがやっとだった。
その時ゆりちゃんが、ぽん、と手を打った。

「あ、そうだ2人とも、家出して何かやることとか決まってる?
夏休みでさ、ちょっと旅館、忙しいのよね。
手伝ってくれたらお給料もだすし、暇するよりいいかなって思うんだけど……」

夏休みの住み込みバイトって感じで?
どうかな? と、ゆりちゃんはニコニコ顔をこちらに向けている。

「え? 本当?!
実はわたし達、どこかで仕事探そうって考えていて……!
願ったり叶ったりだよ、ゆりちゃん!」

「そうしていただけると、大変助かります……!」

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