普通なお嬢様の極秘恋愛
「なら、決まりじゃな。
凛ちゃん、翔ちゃん、明日からしっかり働くようにの!

仕事中はおばあちゃんじゃないぞ?
大女将として接するからの、覚悟するんじゃぞ?」

おばあちゃんの言葉に、わたしも翔護も背筋を伸ばして座り直した。

「はいっ! 明日からよろしくお願いします!
大女将、若女将!」

二人揃って頭を下げる。

「今はおばあちゃんで良いわ」

仕事中だけじゃ、と笑うおばあちゃんに、みんなも笑った。

「わたしも、仕事中は若女将で良いけれど、仕事以外ではゆりちゃんって呼んでね?」

ゆりちゃんも微笑んだ。
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