普通なお嬢様の極秘恋愛

「えっと、あなた高校生くらいかしら？」

「あ、は、はい……。
高校一年生です。今は夏休みで、それで……！」

なぜ、年齢を気にするのだろう？

高校一年生が何故旅館でバイトを？
とか、
何故若いのにこんな奥まった地域に？
とか、
突然翔護と一緒に来たこととか……。

聞かれたら困ることを、何かしら思っているのかもしれない。

「ああ、やっぱりそうなの！

わたしね、あなたくらいの歳の息子が二人いるのよね。

一人は高校一年生で、あなたと一緒ね。
もう一人は二年生。

あなたを見て、もしかして息子たちと同じくらいかなって思ったのよねぇ～」

息子達と同じくらいの年齢の女の子と働くなんて、思いもしなかった、と、やっぱりニコニコ笑う先輩中居、瀬田さん。