普通なお嬢様の極秘恋愛
「いえ、奥様……」

翔護はぎゅっとわたしを抱きしめた。

「奥様、私は自分の意思でここにおります。
どうぞ首にでもなんでもなさって下さい。

お嬢様を連れ出したのは私です。
どんな罰でも受けます。

そのかわり、お嬢様を……いえ、凛を許してあげて、自由にしてあげてください」

「ダメだよ翔護、翔護が首になったら、わたしに他のボディーガードがつくんだよ?

安達君かも知れないし……。
翔護と一緒がいいのに……!」

ポロポロと涙が溢れる。

どうして一緒にいちゃいけないの?
どうして普通の学校に通っちゃいけないの?
どうして婚約者が突然現れるの?
どうして好きな人を諦めないと、って話になってるの?
どうしてお母さんは、話しを聞いてくれないの?

どうして……。
どうしてっ……!
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