普通なお嬢様の極秘恋愛
「なんでもありません。

さ、食事に行きましょう?
2人は何が食べたいですか?」

道中食事に寄った。とは言ってもわたしはそんな気分じゃなかったんだけど、二人に心配かけないように無理矢理詰め込んだ感じ。

それからいよいよ、2週間ぶりにお屋敷に戻ってきた。
やはりずらりと並んで迎えてくれるお手伝いさんたちに、申し訳ない気持ちになる。

「えっと……。
ただいま、戻りました……」

「お帰りなさいませ、凛お嬢様!!」

「……お迎え、ありがとうございます……」

口を揃えてわたしへ挨拶してくれる。
ありがたいんだけど、今は笑顔をうまく作れない。

「凛!」

玄関についたところで、お母さんが待ち構えていた。

わたしは視線をそらす。
誰にも言わないっていったくせに。

嘘つき……。
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