普通なお嬢様の極秘恋愛
おばぁちゃんの言った通りだ。

お母さんはお父様の機嫌しか、とらないんだもんね?
わたしの居場所と翔護とのこと、話したのお母さんでしょ……?

わたしは話しかけてくるお母さんを無視して素早く歩き、それから自室にこもった。

何もやる気が起きなくて、カバンを放り投げてベットに潜り込む。

先に旅館を出た翔護は、お父様に言われた通りに荷物をまとめて、もう行ってしまったのだろう。

ずっと一緒だって、言ったのに……。
自由になったって、翔護がいないとわたし……。

お父様は考えを改めてない。
翔護に腕を掴まれて渋々了承した様子だった。

嘘をついたお母さんだってもう嫌だ。

わたし、考えを改めてくれないと帰らないって、書置きしたはずなのに。

どうしてまたここにいるのかな?

翔護がいないのに……。
翔護が、いない……。
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