普通なお嬢様の極秘恋愛
……?
あれ? 違う……。
翔護じゃ、ない……?

「……違う……。
貴方、誰……?」

わたしは慌てて抱きしめ返してくれた腕から抜け出して、目を凝らした。

「あ、安達君……!」

そこには、うちのお手伝いさんのスーツを着た安達君が立っていた。

「凛、やっぱりあいつのこと、好きだったんだな……。
今のでよく分かった」

「う、うん……」

色んな人に、わたしと翔護の関係はバレている。

最初は秘密にしてたけど、秘密って難しい……。
次々バレてしまって、今や両親やほかの人たちも多く知っている。

もう隠すも何もない。
わたしは正直に頷いた。
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