普通なお嬢様の極秘恋愛
食堂に着くと、田中さんが椅子を引いてくれた。
目の前……って言っても、テーブルが大きすぎて遠いけど、お母さんが座っている。
お父様の姿は見えない。
「凛、帰ってくるなり話も聞かないで部屋に閉じこもって……!
家出したり、約束破って森下君と付き合ったり……。
あなた、何を考えているの?」
「……」
約束破ったのは、お互い様じゃない?
わたしと翔護のこと、それに居場所、お父様に言わないって約束、したじゃない?
それでもバラしたでしょう?
「……お母さんこそ、何を考えているの?
お父様の言うことを全部聞くのが正しいの?
わたしが知らない人と婚約して、それでいいんだ?
どうして翔護と付き合っちゃいけないの?
翔護は今、どうしてるの?」
お母さんは押し黙った。
食事を並べているシェフが気まずそうだ。
そりゃあ、目の前でこんな会話されてたら気まずいよね。
目の前……って言っても、テーブルが大きすぎて遠いけど、お母さんが座っている。
お父様の姿は見えない。
「凛、帰ってくるなり話も聞かないで部屋に閉じこもって……!
家出したり、約束破って森下君と付き合ったり……。
あなた、何を考えているの?」
「……」
約束破ったのは、お互い様じゃない?
わたしと翔護のこと、それに居場所、お父様に言わないって約束、したじゃない?
それでもバラしたでしょう?
「……お母さんこそ、何を考えているの?
お父様の言うことを全部聞くのが正しいの?
わたしが知らない人と婚約して、それでいいんだ?
どうして翔護と付き合っちゃいけないの?
翔護は今、どうしてるの?」
お母さんは押し黙った。
食事を並べているシェフが気まずそうだ。
そりゃあ、目の前でこんな会話されてたら気まずいよね。