普通なお嬢様の極秘恋愛
「ですが……」

できるだけ普通がいいんだけど、それを全部翔護に押し付けちゃうのは酷だよね。

わたしは、今思いついた、お互いが妥協できるんじゃないかなってところを提案してみた。

「名前呼んで? なんて無茶言わないから……。
学校では、森下君と上間さん。

敬語は仕方ないとして、もうちょと軽い敬語にしないかな?
今っていかにもお嬢様とお手伝いさんだから。

教室では、普通のクラスメイトでいよう?
ね? 森下君?」

中学の頃の、苦い記憶が蘇る。

しかもその時はいなかった専属のお手伝いさんを連れてる、なんて……。
ますます酷い陰口叩かれそう。
< 37 / 428 >

この作品をシェア

pagetop