普通なお嬢様の極秘恋愛
「見てたさ。青春友情ドラマ?
ここ撮影所? ププ」
「笑うな安達君のバカ!」
「おー怖い。
おい佐藤、泣くか怒るかどっちかにしろよ。
顔ぐっしゃぐしゃ。
凛はいつも以上に可愛いのに。
その格好どうした、すげぇ似合う」
恥ずかしくなって下を向いたわたしとは違い、花歩ちゃんと安達君はなんだかんだと楽しそうに会話を始めた。
「……本当にな。
ま、じゃあ、行くか」
「そうね、行きましょ。
あ、凛ちゃん、泣きすぎてお化粧落ちちゃってる。直してから行こう」
うーん。
知らないうちにこの二人が仲良くなっているような?
……元々仲悪くなかったっけ? 気のせいかな?
最近色々あったし、わたし、疲れてて見間違いでもしてるのかな?
まぁ、仲良しなのは良いことだからこれ以上は気にしないことにした。
色々思いながらも、お化粧を直して、二人が行く、と言った場所に行くことになった。