普通なお嬢様の極秘恋愛

それにしても、結局心配をかけていたんだなぁ……。
かけまいかけまいと過ごしてきたつもりだったんだけどなぁ。

「ありがとう、二人とも」

わたしは二人にお礼を言った。
優しさが嬉しくて、自然と笑顔がこぼれた。

「全然いいよ！

凛ちゃんが元気に笑ってくれるなら。
無理矢理じゃない笑顔、久しぶりに見たよ！」

「おうっ！　森下のためじゃねぇぞ？
凛のためだからな！
やっぱり凛は笑顔がいいな！」

ニコニコと嬉しそうな二人に、心が温かくなる。
わたしは二人から、隣の翔護に視線を移した。

「翔護、もう会えないと思ってた……。

ねぇ、どこにいたの？　
元気だった？　
何をしていたの？」

「あ、えっと……」

「凛ちゃん、そんなに一気に質問したら森下君が困っちゃうよ」

「あ、そ、そうだね。
ごめん、翔護」