普通なお嬢様の極秘恋愛
「うん……。
わかってるけど、言っちゃった。
困らせて、ごめんね?

ねぇ翔護、もう言わないから、もっかい……」

わたしは翔護の腕の中で、キスをおねだりする。
顔を上げて、ん、と唇を突き出した。

「仕方ないね、凛は。
もう一回キスしたら、学校に行くよ?
もう行かないと、怪しまれちゃう……」

翔護は優しい眼差しでわたしを見つめて、顎にそっと手をかけた。
わたしは静かに目を閉じる。
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