普通なお嬢様の極秘恋愛
「違ぇし! おい加奈子! 由美!
佐藤をどうにかしろ!」

「え~? 花歩ちゃん、安達君が何か言ってるねぇ」

「ほんとほんと」

「なんだお前ら!」

やっぱり口では適わないらしい安達君は、女子三人に言い負かされて悔しそうだった。
席について隣の翔護と顔を見合わせて笑っていると、加奈子ちゃんと由美ちゃんがやってきた。

「付き合ってたんだね、二人って」

「そうじゃないかなって思ってたんだけど、やっぱりそうだったんだ?」

ん?

「あ、言っといたの。
もう秘密、解禁でしょ?
いつかはバレることだし……ね」

花歩ちゃんがいたずらっこのような笑顔を浮かべている。

「え、えっと、うん、まぁ……」

急に恥ずかしくなってしまって、わたしは頬が熱くなるのを感じながら下を向いた。
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