普通なお嬢様の極秘恋愛
「あ、じゃあさ、ここで交際宣言とかしてみたら?「

「え……?」
「なっ……?」

足を組み直しながらニヤニヤする竹井先生の思いがけない提案に、わたし達は言葉を失った。

「上間さん清楚で可愛らしいって評判でね、結構狙ってる男子多いのよ~?

森下君にもファンが沢山いるらしいしね?

隠す必要なくなったんなら、付き合ってるって宣言しといたほうがお互い良いかもよ?」

……う~ん、わたしの評判? は、よく分からないけど、翔護にファンがいるのは頷ける。
これだけ格好良くて綺麗で強いって、きっとモテるんだろうな。

で、その当人は隣で唸っている。

「……そうですね、それが良いかも知れません」

え、先生の破天荒な提案に乗っちゃうの?

「凛、行こう」

「え?」

わたしは翔護に手を引かれて、教壇前。
ざわざわと賑やかな教室に、翔護が言葉を発した。
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