普通なお嬢様の極秘恋愛
「安達君、今の聞いてました?
諦めて下さいって言ったんですけど」

「聞いたから、諦めないって言ったんだろうが!」

「聞いたならわかってくださいよ」

「だから~!」

言い合う二人におろおろしていると、竹井先生が手をパンパンと叩いた。

「あ~、はいはい。
なんか青春って感じね~。

あ、交際宣言したら? って言ったのはわたしよ。
文句があるならわたしに言って。

で、安達君、座ってね」

ホームルームのときのこともあって、その言葉で笑いが起こった。
竹井先生、タフだなぁ。

「なんで俺がこんなにいじられんだよ?」

席に着きながら安達君が首を傾げている。
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