普通なお嬢様の極秘恋愛
覗かれるのが嫌で、顔をそらす。
安達君はわたしから、視線を翔護に移した。

「で? 家が近いって?

じゃ、お前の家もでかいんだろうな。
どーせ高級住宅街で、さぞかしご立派なおうちなんでしょうねぇ、ってな。
いいよなぁ、金持ちは。

坊ちゃまがお嬢様と仲良しこよしってか」

チッ、ナイト気取りかっての。
安達君が舌打ちをした。

実際、翔護はわたしのボディーガード。
中世的に言えばナイト、でいいのかな?
でもまさか、そんなこと、言えないけど……。

「なぁお前」

「さっきからお前お前と言いますが。
僕は森下です」
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