普通なお嬢様の極秘恋愛
2人は睨み合っている。

どうしよう、どうしたらいいの?
自分のことなのに、見守ることしか出来ない……。

声を掛ける勇気が、ない……。

「あぁ悪い、お前の名前覚える気がねぇわ。

それよりお前、上間は今から俺のだから。
邪魔すんなよ?」

え……?
今から俺の……?

「ダメです」

「ダメって。お前ただの友達だろ?
いいじゃん?

お前モテそうだし。
他の子構ってろ。
お金持ちだし?

いいよなぁ、美形でお金持ち。
な、だからさ、上間は譲って」

また手を握ろうとしてるのか、近づいてくる安達君の手を避けようとしたら、バランスを崩した。

椅子を引くと、ぐらりと視界が揺れて、天井が目に映る。
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