普通なお嬢様の極秘恋愛
「じゃ、次。上間さん」

わたしは頭の整理がつかないまま、とりあえず立ち上がった。

「……えぇっと……。
上間凛、です……。

3年間、よろしくお願いします……」

言い終わって、すぐに席に着く。
我ながら全く面白味のない挨拶だと思う。

「へー、上間って、凛って名前なんだ。
名前も可愛いなー。
ますます好き!」

凛って呼んで良い? 良いよな?
言いながら、安達君が振り向いた。


「え、いや……あのー……」

正直、凛って呼んで欲しい男の子は翔護だけだ。
会ったばかりの男の子に、呼び捨てにされたくない……。
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