普通なお嬢様の極秘恋愛
えぇ?
恋愛偏差値?
それって恋愛経験が豊富ってこと?
それが、どうして今日突然わたしなの……?

安達君はますます油断できないな、って、思った。

「ほら、霧島さんも、安達君も。
今は上間さんの番でしょ」

先生の注意で、2人はむっとにらみ合いながらも黙った。

「あ、はーい、質問!
上間さんのお父さんって、デザイナーですか?」

わ……。
聞かれちゃった……。

「えっと……、はい……」

小さな声で返事をする。
どんなこと、言われるんだろ……。

わたしはまた、膝の上の握りこぶしに力を込めて、俯いた。
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