普通なお嬢様の極秘恋愛
「わ、本当の二人は、そんな感じなんだ!」

花歩ちゃんは、いいじゃん! 
と自分のことのように、嬉しそうに手を叩いた。

「な、なんかちょっと恥ずかしいね?」

「そう? そんな恥ずかしがる凛も、可愛いね」

にっこりと笑う翔護に対して、わたしは俯いて赤くなってしまった。

普段、二人っきりの時はわたしのほうが積極的かな、なんて思っていたんだけどな。
第三者がいるときは、もしかして翔護の方が積極的なのかな?

今までそんな体験がなかったから分かんなかったけど……。

「わ、さっきまでと全然違う印象!
森下君って結構積極的だね?」

花歩ちゃんはお弁当をきんちゃく袋から取り出しながら、驚いた顔をしつつも笑っていた。
< 78 / 428 >

この作品をシェア

pagetop