普通なお嬢様の極秘恋愛
「先生、嫌な思いをなさったでしょう?
ごめんなさい……」

わたしは再度、頭を下げた。

「いいのよ。
ま、そんな人もいるんだなって感じ?

しかも教頭は寄付金に喜んで、貴女のお父様にこくこく頷いてたし。
で、こいつもこいつだなって思ったわね」

先生は今度はくすくす、教頭も全くしょうがないわよね、呆れを通り越したわ、と笑っている。

それにしてもこの先生は、自己紹介の挨拶の時も思ったけど、ズゲズゲ物を言うんだなぁ。

「あ、でね? ごめんなさい、上間さん。
わたしね、どんなツンケンした横柄なお嬢様が来るんだろって、正直構えてたのよね」

「あ、え? そうなんですか……?」

< 95 / 428 >

この作品をシェア

pagetop