雨恋～芸能人の君に恋して～

その言葉にカチンとくる。



そして思い出す。



そう言えば、こいつは昔から意地悪で、何かある度に私に突っかかってきてたっけ。



「バカ開に言われたくない！！」



ふんっと顔を背けると、開君は何がおかしいのかけらけらと笑った。



「懐かしいなー。この感じ」



暫く、一人で笑い続けてた開君が、急に真面目な顔をした。



「そりゃ、意味わかんねーか。琉宇は優紀しか見てなかったもんな」



優紀君の名前に、ドキッとする。



「ほら。その表情。あいつの名前には、そんな可愛い顔するんだな。けど……」



そう言った開君は、真っすぐに私に向き直ると、



「今度は俺を好きになれよ」



燃えるような熱い目で、そう言った。