雨恋~芸能人の君に恋して~



ただ、あの雨の中、泣いてる彼に何もしてあげられなかったから。だから今も気になってるだけ。



そう思うのに。



うるさい胸の鼓動は、彼が好きって訴えかけるみたいに鳴り止まない。



「好きじゃない」



昔の自分ならともかく。今の私と優紀君とじゃ、住む世界が違いすぎる。



手を伸ばしても、届かない人。



好きになっても、自分が傷つくだけだから。







「うるさい。心臓、静まれ」



彼を好きじゃないって、自分に言い聞かせてた。






< 25 / 94 >

この作品をシェア

pagetop