雨恋~芸能人の君に恋して~
優紀君、
あなたに、もう一度会いたいって気持ちが、
あなたと、同じ場所に立ちたいって想いが、
力になって、私を動かす。
そして気づいたよ。
世界は、こんなにも眩しくて、
手を伸ばしても、伸ばしても、まだまだ先があって、
世界の広さを知ることが、こんなにも胸躍ることだって。
6年間。小さな世界で丸まって、どうせ私なんかって諦めてたけど、
あなたがくれた笑顔が、意気地なしな私の背中を押してくれました。
優紀君。
色素の薄い、白い肌と茶色の瞳を思い浮かべる。
口を横に広げて、にっこり笑う笑顔も、
耳に心地良い、柔らかな声も、
心に焼き付いていて。
こうして思い出すだけで、ドキドキが止まらない。
絶対行くよ。
もう一度、あなたの元へ。
鳴り止まない、鼓動の上に手を置いて、その手をぐっと握った。