雨恋~芸能人の君に恋して~
―Side Ruu―






スタッフに誘導されてステージに立つと、スポットライトが私たち8人を照らした。



緊張して足が震える。



眩しい光に目が慣れて、ステージ下の席に座る審査員たちの顔が見えた。



その隣、ゲストと書かれた席に、優紀くんを見つけた。



その瞬間、心臓がドクンと脈打った。



驚いて目を見開くと、優紀くんは悪戯が見つかった子供みたいな顔をした。



優紀君が私を見てる。



私が目指す場所が、目の前にある。



真っ直ぐな彼の眼差しを見ていると、『大丈夫』って勇気が湧いた。



この場の雰囲気にも、



自分自身にも、



絶対負けない。



今出せる全力の自分を、審査員に、そして優紀くんに見せるんだ。



一旦、戻った控え室で、台詞が渡された。



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