雨恋~芸能人の君に恋して~
優紀の気持ち②
―side yuki―





朝、何気なくつけたテレビ番組で、琉宇と開のニュースを知った。



どうせ週刊紙がでっち上げたデマだろう。



頭じゃ分かってるのに、幸せそうに開を見る琉宇の写真を見た瞬間、理性が壊れた。



俺といるときは、いつも遠慮がちで。



あまり笑顔を見せない琉宇。



そんな表情をさせているのが俺だってこと、嫌ってほど分かっている。



分かるからこそ、苛立ちがつのる。



どうして琉宇が笑いかけるのが俺じゃなく、開なんだ?って。



どうしようもなく嫉妬した。



気がつくと、琉宇に電話していた。



何度電話しても、通話中で。



開と話してるのか?って考えて、ますます苛立つ。



暫くして琉宇から着信が入った時は、ホッとして本気で泣きそうだった。



開が琉宇のことを好きなのは知っていたし、



ドラマの撮影中、琉宇と開との遠慮のないやり取りを見ていて、いつか琉宇は俺を捨てて、開の元に行くんじゃないかって、不安だったから。



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