さよならの準備
あとがき
初めましての方もお久しぶりの方もどうも、ひい。です!
野いちごに会員登録してから3年が経ちました。
細々と書き続け、3周年を迎えられて嬉しく思います。
昨年、2周年を記念して短編をひとつ書いたので、今年もなにか書こう。
そう思い、自分が受験生だったこともあり、受験でうだうだ悩む『さよならの準備』を考えつきました。
そして梨沙が紡との進路の決別に苦しんでいたことから、主人公が別れを意識するところから話が始まる『お別れシリーズ』の作品にすることを決めました。
今回出てきた笑花とはるくんは同じシリーズの『円満破局』のメインの子たちです。
もちろん梨沙と紡もちょこっと出てきます。
大切な彼氏と、部員と、過ごした高校生活。
楽しかったからこそ切なくて、離れたくなくて。
受験生ならではの進路の違い。
しかも大学生と今までよりずっと広い世界に出ていく恐ろしさ。
私自身、引退がとてもさみしかったので、そういう面で思いっきり描かせていただきました。
自然と広がる距離はいつしか完全な別れ……自然消滅、事実上の破局を生むかもしれない。
失いたくない人がいるからこそ苦しくなります。
だから梨沙はその前に別れたいと思います。
本当は別れたくなんかないけど、いつかくるなら今すぐにと。
だけどそれより先にするべきことは、ふたりの未来を諦めないことでした。
確かに卒業という区切りはさみしいです。
ですが、それでも繋がるものがあるはずなのです。
進路が違っても変わらない縁を信じて、笑顔の未来をつかみたい。
そして読んで下さった方がつかめると、私は思っています。