5男1女の兄妹の長い1日 これって禁断の恋?
航Side
2月29日 今日は美侑の20歳の誕生日
俺が待ちに待った日だ。
今日、本当は休みを取っていたが、どうしてもクライアントに確認しなくてはいけない件が合ったので午前中だけのつもりで事務所に出て来たのだ。
終わり次第帰るつもりだったので電話は繋がないように言ってあった。
しかし…
「一条先生クライアントからお電話です」と村上が部屋に入って来た。
村上は司法修習生で、今は俺の下に付いてくれている。
なに?…
「今日は電話は繋がないでくれと言ってあったと思うが?」
ハァー…
俺は村上を見て大きなため息をつく。
「も…申し訳…ありません…」
「まったく…で、クライアントって?」
彼はおどおどして視線が定まっていない。
「…えっとー…」
おいこいつ大丈夫か?
そのくらいちゃんと対応してくれよ…
それにわざわざ部屋まで来なくても内線電話があるだろ?
使い方知らないのか?
まさかそこから俺が教えないといけないのか?
勘弁してくれよ…
「もういい!何番だ?」
「えーと1…1番…です」
俺は保留になってる電話をとった。
「お待たせしました一条です」
電話に出るとベレーズコーポレーションの佐々木社長だった。
佐々木社長には前々からゴルフに誘われていた。
だがクライアントと接待だなんだと俺は付き合うつもりは全く無い!
ましてやゴルフになど興味はない。
『一条先生忙しいところ申し訳ないね、今夜食事でもどうかな?』
申し訳ないと思うなら、仕事以外に電話を掛けて来ないで欲しい!
「佐々木社長、なにか問題でもありましたか?もし仕事の話でしたら食事の席ではなく、休み明けにでも時間を作りますが?」
『いやいや、今日は娘を是非君に紹介したいんだよ、先日の雑誌に出てた君を見て娘が君に会いたがっててねーどうかね?』
どうかね?ってなにどうかねだよ?…
なんの為に娘を紹介して貰わなきゃいけないんだ?
冗談じゃない!
仕事に関わってない娘なんかに会うつもりもない。
「今夜は大切な予定が有りますので!それから申し訳ありませんが食事などプライベートのお付き合いはお断りしております」
『まぁ予定が有るなら仕方無いな?娘が残念がるがまた日を改める事にしよ、日曜日の』
プライベートの付き合いはしないと言ってるのに馬鹿かこの親父は?
日を改めて貰っても答は同じだ!
まだ何か言いたそうだったが日曜日と言った時点で仕事では無いだろう、俺は「失礼します」と電話を切った。
「たぬきジィジィなにが日を改めるだ?!」
トントンと壁をノックする音に入り口に視線を向けると和田さんが立っていた。
和田さんは大学の先輩でこの[WSHI法律事務所〕の代表を務めている。
なんでも[WSHI]と言う名前を付けたくて俺は誘われたそうだ。
まったくふざけた名前だよ…
和田さんを含む創立メンバー4人は硝子張りの個人部屋を貰っている。
しかしこの事務所には他にも15人の弁護士と事務員さんが居る。
俺は事務所内の様子が分かるように部屋の扉を開けたままにしている。
「一条、村上が怯えていたぞ?お前の目は威圧感がありすぎるんだよ、もう少し優しいく出来無いかね…」
何が優しくだよ…
「男に優しくする趣味はありませんね、それにこの目は生まれつきなんで、文句があるなら亡くなった親に言ってください」
「それからクライアントは大切にしてくれよ?」
俺の様子から電話の内容の察しが付いたのだろう?
「仕事はちゃんとやってますよ後輩育成もね!でもプライベートまで犠牲にしたくありませんね」
「食事ぐらい付き合ったらどうた?お前もこの事務所の看板なんだからさ!」
「看板って篠田(しのだ)さん、樋下(ひのした)さん、そして俺の頭文字が欲しかっただけでしょ?」
「いやそれだけじゃないぞ!お前たちの実力は勿論だが一条のイケメンの顔も欲しかったからな?いや、イケメンの顔の方が重要だったかな?」
「そんな事を平気で言える和田さんをある意味尊敬しますよ」
「そうか?尊敬してくれるか?アハハ」
和田さんは俺の嫌味を何とも思ってない。
こういう人だから俺も言いたいこと言えるのだが…
「ハァー…で、何か用だったんでは?」
大きくため息をついて聞く。
「明日なんだがな?」
「無理です!」
「おい!まだなんにも言ってないだろ?」
「聞かなくても良いです、無理なものは無理です!前々から今日明日は休みを取ってましたから、今日は仕方なく出て来ましたがもう帰ります」
「そう冷たい事言うなよ?」
俺は和田さんを睨んで一喝する。
「先輩取材はもう受けませんから!!」
「やっぱりダメか…」
どうせまた、どっかの雑誌かなんかだったんだろう?
和田さんは諦めたようで部屋を出て行った。
ったく俺は客寄せか?
時計を見るともう15時を過ぎていた。
すぐ帰るつもりだったが若い弁護士の質問や相談に乗っていたら遅くなってしまった。
そこにきて、馬鹿な電話やなんやでこんな時間になってしまった。
いそいで帰り支度をして事務所を出た。
家の玄関を入ると笑い声がして賑やかだった。
リビングに入ると直ぐに美侑が声をかけてくれる。
「あっ航兄さんお帰りなさい」
美侑は普段しない化粧をしていた。
多分聡にやって貰ったんだろう?
俺はいつもと違う美侑に戸惑いを感じる。
「ただいま、遅くなって悪かったな?」
「今ね小さい頃の写真を見てたの」と美侑は微笑む。
「そうか?美侑ちょっと俺の部屋に良いか?部屋に誕生日プレゼントが置いてあるんだ」
すると啓が「なに?プレゼントならここで渡せば?」と言う。
「兄貴達だって美侑と二人っきりで居るときに渡したんだろ?」
「まぁーね!」と聡は返事をする。
すると璃は「おれは二人っきりじゃなかったよ!店員さんが側に居たからね?でも良いよ、俺には勝ち目ないんだし…」
床に座っていた璃はテーブルに頬杖を付いて少し不貞腐れるように言う。
璃はもう…
美侑を連れて2階の自分の部屋に入ると美侑は躊躇している様だ。
俺が弁護士になってから仕事の資料があるからと未侑は俺の部屋に入らない様にしてくれていた。
「航兄さん私が部屋に入っても良いの?」
「別に構わないよ、美侑が仕事の資料見てどうこうするとは思っていないから、おいで」と手を差し出す。
俺は美侑と向かいあうと美侑のいつもと違う姿に戸惑いながらも見つめる。
「この格好似合わない?」と美侑は心配そうに聞く。
「いや、とっても綺麗だよ…いつもは可愛い美侑がこんなに変わるなんて驚いてるし困ってるよ」
「困るの?」
「あぁ困る」
本当に困ってる、綺麗すぎるよ美侑…
「自分の気持ちを抑えられなくなるからね」
「気持ち?」
そう美侑に対する気持ち…
今日まで抑えていた気持ち…
やっと今日、伝えることが出来る。
「美侑の事をずっと好きだった…兄としてではなく一人の男として美侑を愛してる」
「航兄さん…私も航兄さんが好き!でも…でも、私達は兄妹だもん…」
美侑の綺麗な瞳から涙が溢れてる…
美侑…
「美侑?美侑は俺の事は兄さんとして好きなのか?」
美侑は俯いて首を横に振った。
「俺達は兄妹だけど血は繋がっていないだから結婚だって出来るんだぞ?」
俺は美侑の顎に手をかけ顔を上げ美侑の涙を掌で拭う。
「美侑の本当の気持ちを聞かせて欲しい、俺の事一人の男としてどう思ってる?」
「……ずっとずっと自分の気持ちを抑えていたの兄妹だから…愛しちゃいけないんだって…でも好きなの…航兄さんを愛してる…一人の男性として」
美侑有難う…
「美侑…結婚しよう?美侑が20歳になる迄ずっと待っていた」
「航兄さん…」
美侑、この日をどんなに夢見たか…
美侑愛してる、唇を美侑の唇と重ねそして美侑の口内を弄り美侑の舌を絡め取る。
すると美侑が俺の背中へ腕を回し俺に応えてくれる…
美侑、愛してる…
俺は体を離すと机の引き出しから小さな箱を取り出し開けると美侑に見せる。
「美侑、結婚してくれるね?」
「はい」
美侑から期待通りの返事貰うと俺は箱からリングを取り出し美侑の左手薬指に嵌めてリングにくちづけをした。
そして再び美侑に口づけをする。
俺が待ちに待った日だ。
今日、本当は休みを取っていたが、どうしてもクライアントに確認しなくてはいけない件が合ったので午前中だけのつもりで事務所に出て来たのだ。
終わり次第帰るつもりだったので電話は繋がないように言ってあった。
しかし…
「一条先生クライアントからお電話です」と村上が部屋に入って来た。
村上は司法修習生で、今は俺の下に付いてくれている。
なに?…
「今日は電話は繋がないでくれと言ってあったと思うが?」
ハァー…
俺は村上を見て大きなため息をつく。
「も…申し訳…ありません…」
「まったく…で、クライアントって?」
彼はおどおどして視線が定まっていない。
「…えっとー…」
おいこいつ大丈夫か?
そのくらいちゃんと対応してくれよ…
それにわざわざ部屋まで来なくても内線電話があるだろ?
使い方知らないのか?
まさかそこから俺が教えないといけないのか?
勘弁してくれよ…
「もういい!何番だ?」
「えーと1…1番…です」
俺は保留になってる電話をとった。
「お待たせしました一条です」
電話に出るとベレーズコーポレーションの佐々木社長だった。
佐々木社長には前々からゴルフに誘われていた。
だがクライアントと接待だなんだと俺は付き合うつもりは全く無い!
ましてやゴルフになど興味はない。
『一条先生忙しいところ申し訳ないね、今夜食事でもどうかな?』
申し訳ないと思うなら、仕事以外に電話を掛けて来ないで欲しい!
「佐々木社長、なにか問題でもありましたか?もし仕事の話でしたら食事の席ではなく、休み明けにでも時間を作りますが?」
『いやいや、今日は娘を是非君に紹介したいんだよ、先日の雑誌に出てた君を見て娘が君に会いたがっててねーどうかね?』
どうかね?ってなにどうかねだよ?…
なんの為に娘を紹介して貰わなきゃいけないんだ?
冗談じゃない!
仕事に関わってない娘なんかに会うつもりもない。
「今夜は大切な予定が有りますので!それから申し訳ありませんが食事などプライベートのお付き合いはお断りしております」
『まぁ予定が有るなら仕方無いな?娘が残念がるがまた日を改める事にしよ、日曜日の』
プライベートの付き合いはしないと言ってるのに馬鹿かこの親父は?
日を改めて貰っても答は同じだ!
まだ何か言いたそうだったが日曜日と言った時点で仕事では無いだろう、俺は「失礼します」と電話を切った。
「たぬきジィジィなにが日を改めるだ?!」
トントンと壁をノックする音に入り口に視線を向けると和田さんが立っていた。
和田さんは大学の先輩でこの[WSHI法律事務所〕の代表を務めている。
なんでも[WSHI]と言う名前を付けたくて俺は誘われたそうだ。
まったくふざけた名前だよ…
和田さんを含む創立メンバー4人は硝子張りの個人部屋を貰っている。
しかしこの事務所には他にも15人の弁護士と事務員さんが居る。
俺は事務所内の様子が分かるように部屋の扉を開けたままにしている。
「一条、村上が怯えていたぞ?お前の目は威圧感がありすぎるんだよ、もう少し優しいく出来無いかね…」
何が優しくだよ…
「男に優しくする趣味はありませんね、それにこの目は生まれつきなんで、文句があるなら亡くなった親に言ってください」
「それからクライアントは大切にしてくれよ?」
俺の様子から電話の内容の察しが付いたのだろう?
「仕事はちゃんとやってますよ後輩育成もね!でもプライベートまで犠牲にしたくありませんね」
「食事ぐらい付き合ったらどうた?お前もこの事務所の看板なんだからさ!」
「看板って篠田(しのだ)さん、樋下(ひのした)さん、そして俺の頭文字が欲しかっただけでしょ?」
「いやそれだけじゃないぞ!お前たちの実力は勿論だが一条のイケメンの顔も欲しかったからな?いや、イケメンの顔の方が重要だったかな?」
「そんな事を平気で言える和田さんをある意味尊敬しますよ」
「そうか?尊敬してくれるか?アハハ」
和田さんは俺の嫌味を何とも思ってない。
こういう人だから俺も言いたいこと言えるのだが…
「ハァー…で、何か用だったんでは?」
大きくため息をついて聞く。
「明日なんだがな?」
「無理です!」
「おい!まだなんにも言ってないだろ?」
「聞かなくても良いです、無理なものは無理です!前々から今日明日は休みを取ってましたから、今日は仕方なく出て来ましたがもう帰ります」
「そう冷たい事言うなよ?」
俺は和田さんを睨んで一喝する。
「先輩取材はもう受けませんから!!」
「やっぱりダメか…」
どうせまた、どっかの雑誌かなんかだったんだろう?
和田さんは諦めたようで部屋を出て行った。
ったく俺は客寄せか?
時計を見るともう15時を過ぎていた。
すぐ帰るつもりだったが若い弁護士の質問や相談に乗っていたら遅くなってしまった。
そこにきて、馬鹿な電話やなんやでこんな時間になってしまった。
いそいで帰り支度をして事務所を出た。
家の玄関を入ると笑い声がして賑やかだった。
リビングに入ると直ぐに美侑が声をかけてくれる。
「あっ航兄さんお帰りなさい」
美侑は普段しない化粧をしていた。
多分聡にやって貰ったんだろう?
俺はいつもと違う美侑に戸惑いを感じる。
「ただいま、遅くなって悪かったな?」
「今ね小さい頃の写真を見てたの」と美侑は微笑む。
「そうか?美侑ちょっと俺の部屋に良いか?部屋に誕生日プレゼントが置いてあるんだ」
すると啓が「なに?プレゼントならここで渡せば?」と言う。
「兄貴達だって美侑と二人っきりで居るときに渡したんだろ?」
「まぁーね!」と聡は返事をする。
すると璃は「おれは二人っきりじゃなかったよ!店員さんが側に居たからね?でも良いよ、俺には勝ち目ないんだし…」
床に座っていた璃はテーブルに頬杖を付いて少し不貞腐れるように言う。
璃はもう…
美侑を連れて2階の自分の部屋に入ると美侑は躊躇している様だ。
俺が弁護士になってから仕事の資料があるからと未侑は俺の部屋に入らない様にしてくれていた。
「航兄さん私が部屋に入っても良いの?」
「別に構わないよ、美侑が仕事の資料見てどうこうするとは思っていないから、おいで」と手を差し出す。
俺は美侑と向かいあうと美侑のいつもと違う姿に戸惑いながらも見つめる。
「この格好似合わない?」と美侑は心配そうに聞く。
「いや、とっても綺麗だよ…いつもは可愛い美侑がこんなに変わるなんて驚いてるし困ってるよ」
「困るの?」
「あぁ困る」
本当に困ってる、綺麗すぎるよ美侑…
「自分の気持ちを抑えられなくなるからね」
「気持ち?」
そう美侑に対する気持ち…
今日まで抑えていた気持ち…
やっと今日、伝えることが出来る。
「美侑の事をずっと好きだった…兄としてではなく一人の男として美侑を愛してる」
「航兄さん…私も航兄さんが好き!でも…でも、私達は兄妹だもん…」
美侑の綺麗な瞳から涙が溢れてる…
美侑…
「美侑?美侑は俺の事は兄さんとして好きなのか?」
美侑は俯いて首を横に振った。
「俺達は兄妹だけど血は繋がっていないだから結婚だって出来るんだぞ?」
俺は美侑の顎に手をかけ顔を上げ美侑の涙を掌で拭う。
「美侑の本当の気持ちを聞かせて欲しい、俺の事一人の男としてどう思ってる?」
「……ずっとずっと自分の気持ちを抑えていたの兄妹だから…愛しちゃいけないんだって…でも好きなの…航兄さんを愛してる…一人の男性として」
美侑有難う…
「美侑…結婚しよう?美侑が20歳になる迄ずっと待っていた」
「航兄さん…」
美侑、この日をどんなに夢見たか…
美侑愛してる、唇を美侑の唇と重ねそして美侑の口内を弄り美侑の舌を絡め取る。
すると美侑が俺の背中へ腕を回し俺に応えてくれる…
美侑、愛してる…
俺は体を離すと机の引き出しから小さな箱を取り出し開けると美侑に見せる。
「美侑、結婚してくれるね?」
「はい」
美侑から期待通りの返事貰うと俺は箱からリングを取り出し美侑の左手薬指に嵌めてリングにくちづけをした。
そして再び美侑に口づけをする。